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学校紹介

 

学校経営の概要

地域と子ども

 東成瀬村は、秋田県の東南端に位置し、東は奥羽山脈を境に岩手県に、南は宮城県に接しており、東西に17km、南北に30kmと細長い地形をなし、山林原野が93%、このうち国有林がほぼ半分を占めている。村の中央部には成瀬川が縦断し、これに沿って21の集落が点在している。標高は最低で160m、最高1,424mの秣岳(まぐさだけ)周辺は、風光明媚な栗駒国定公園である。気候は冷涼で、積雪は2m、多いときは3~4mに達し、積雪期間は5か月にも及ぶ特別豪雪地帯である。総人口は令和6年3月末時点で2,387人、世帯数1,045世帯の村である。
  主な村の施設としては、ジュネス栗駒スキー場、ホテルブラン、パークゴルフ場、須川温泉栗駒山荘などがあり、一大リゾート観光地化を進めている。
  2018年5月から工事を開始している成瀬ダムは、2026年度内に完成予定であり、120名以上の工事関係者が常駐している。完成すると堤頂長755m、堤高114.5m、貯水量7,850万(t)の大きさとなり、セメントで固めた砂礫(されき=小石と砂)ダムとして日本最大の大きさになる。成瀬ダムは災害防止、流域の自然環境保全、農業用水・水道用水の確保、発電等の様々な役割をもち、地域の発展と利便性向上に貢献する。
  本校は少子化に伴い、適正規模児童数の学級を維持するため、平成13年春に村内4小学校を 統合し、新生東成瀬小学校として発足した(令和3年度に統合20周年記念式典実施)。村唯一の小学校である本校に対する村当局及び地域からの期待は大きい。
  保護者は給与所得者が半数以上を占めており、その多くは第2種兼業農家である。共働きがほとんどであるが、三世代同居家族が多く、学校や教育に対する関心が高い。日常の教育活動についても協力的である。   令和6年度の全校児童数は69名。そのうち約45%はスクールバス(羽後交通)による遠距離通学である。概ねどの児童も明るく素直で、よりよい学校生活を目指しており、様々なねらいに基づいて実施している異学年による縦割り活動を通して、好ましい人間関係を築いている。
  本校では、探究型授業を中核としながら、個に応じた指導を充実させてきたことにより、県学習状況調査等の結果は良好であるものの、学力に課題を有する児童が散見され、今後はより一層、分析的に学力向上対策を進めていく必要がある。

 


経営の構想について

 地域の実情及び児童の実態から、学校を地域や外の世界に開き、積極的に他と関わる場面を設定し、将来生きて働く基礎的・汎用的なスキルを身に付けさせる必要がある。特に、全国から注目されている本校の探究型授業については、学習指導要領に示される内容を十分に踏まえた「深い学び」が展開されるよう一層磨き上げる必要があり、これによって、変化の激しい社 会を生き抜くための学力を身に付けさせたいと願っている。加えて、多様な児童の学びを支えるためには、児童自らが学びに向かうことを大切にするとともに、個別最適な学びを保障し、 一人一人の可能性を最大限に引き出すことに意を用いる必要がある。
  本校の教職員について特筆すべきは、進取の精神が旺盛で、教員研修を大切にしている点にある。村の基本方針である小中連携教育の一環として行われる授業研究等では、主体性を発揮しながら、自由闊達な議論を展開している。
  以上のことから、互いに切磋琢磨し、学び合う姿勢を大切にする教職員の特性を生かしながら、学校教育目標の具現化に向けた先進的な教育活動を展開していきたい。

 

学校教育目標

「夢いっぱい かしこく やさしく たくましく」


~キーワード 「つながり かかわり 未来を創る」~ 


【目指す子どもの姿】

《夢いっぱい》

自分のよさや可能性を追究し、発揮する子ども

・自分のよさや可能性を知り、目標に向かって挑戦できる子ども
・よりよい学校生活を目指し、めあてをもって主体的に活動できる子ども
・郷土を愛し、郷土の発展に主体的に関わっていこうとする子ども
《かしこく》

自ら学び、考え、より高い自分を求めて努力する子ども

・学びに関心をもち、問題を発見できる子ど
・仲間と対話しながら主体的に学ぶ子ども
・学んだことを次の学習に生かすことができる子ども
《やさしく》

思いやりの気持ちをもち、共に高まろうとする子ども

・さわやかなあいさつができる子ども
・仲間を思いやる行動ができる子ども
・周囲のために進んで行動する子ども
《たくましく》

心と体を鍛え、目標に向かって粘り強く努力する子ども

・主体的に仲間と問題を解決してく子ども 
・命の尊さを認識し、自他の命を大切にする子ども
・運動の楽しさが分かり、進んで体を動かす子ども

目指す学校の姿・教師の姿

《目指す学校の姿》 楽しく、豊かな学びを保障する学校
(1)子どもたちが豊かな学びを実感できる学校
(2)教職員が教育目標の実現に向けて持ち味を発揮できる学校
(3)保護者や地域から愛され、共に歩む学校
《目指す教師の姿》
(1)子ども主体の授業(活動)を行い、子どもを活躍させる教師
(2)組織のために尽力し、切磋琢磨しようとする教師
(3)健康で、人間性豊かな教師


学校経営の重点

(1)自分のよさや可能性を追究し、発揮する子どもの育成(夢いっぱい)

①目標に向かって挑戦する子どもの育成
ア 夢や希望をもたせるための工夫
・年に2回「夢カード」に記入する場を設定し、具体的な夢がもてるように指導する。
・児童玄関前の「夢の木」に全員の夢を掲示し、夢や希望をもつ機運を高める。
イ 自己評価カードの活用
・意欲を継続できるように自己評価カードへのコメント等を工夫する。
イ 表現する場の工夫
・運動会や学習発表会等を、自分や学級の成長を表現する場として捉えられるように指導を工夫する。

②自己有用感を高める指導の充実
ア 多様な人々と触れ合う機会の設定
・縦割り活動、園児や中学生及び保護者等との交流活動に加え、他校との交流等を効果的に行う。
     ・地域学校協働活動推進員との連携による地域人材を活用した交流活動を推進する。
イ 互いのよさを認め合える集団づくり
・授業や行事等において、子どもが工夫した点や努力した点、目標達成に向けて挑戦する姿を見取り価値付ける。
     ・子ども同士の関係性づくりに向けて、授業や活動の振り返りの場面で、互いの考えや取組のよさを認め合う場を設定する。

③郷土の発展に主体的に関わっていこうとする子どもの育成
ア 地域の教育力を生かした年中行事体験や自然体験活動等の充実
・地域に伝わる伝統行事等をはじめ、田植え、稲刈り体験等を通して、郷土を知り、郷土の発展に貢献しようとする心を育成する。
・地域コーディネーターの機能を活用する。
イ 学習の成果を地域に発信する場の工夫
・子ども議会、学習発表会等を通して、学習の成果を発表するとともに、郷土が発展するための施策等について提案する。

④自立と社会参画を目指す特別支援教育の充実
・個別の指導計画等を活用し、全教職員で障害の状態や特性等を踏まえた教育的ニーズについて共通理解を図るための体制づくりや研修に努める。

(2)自ら学び、考え、より高い自分を求めて努力する子どもの育成(かしこく)

①深い学びに導く探究型授業の推進(ア~エは特に意を用いる項目)
              
ア 対話が充実する主発問の工夫
イ 深い学びに導くための手段の研究(集団的な学びから個に返すなど)
ウ 内言を外言化させるための手段の研究(学齢や発達の段階を踏まえる)
エ 県学習状況調査等の結果を活用した分析的な授業推進

②学習カウンセリングを踏まえた家庭学習の充実
         
ア 学級担任による児童と保護者を対象とした学習カウンセリングの実施(5年生以上)
 ※客観的な資料を基にした学習計画の策定
イ 自主学習の充実(個別最適な学びの保障…学級担任によるきめ細かな指導)
  ※各学年に応じた自主学習の目安を基本
ウ 「振り返り」に「分かったこと」などをまとめる習慣の定着

③ 教師の専門性を生かした授業やTTによる効果的な指導の充実
    
ア 教員の得意分野を生かした授業の実施(主に4年生以上)
イ 複数の教員による多面的な視点での児童理解

④ 学習環境の充実
            
ア 学習内容の習熟を図るためのチャレンジタイム、定着状況を確認するための ミニテスト(隔週)、仙人テスト(学期末)の実施
イ 自主学習の質や意欲の向上を図るための取組
・2学期「教えて先輩(2年生以上)」、3学期「自学コンクール(2年生以上)」、毎学期「家庭学習強調週間」
ウ 学ぶ意欲を喚起する学習環境の整備
・自学コンクール優秀ノートや東成瀬中学校の生徒の自学ノートを掲示する。
・新聞閲覧コーナーや朝のスピーチで活用した新聞記事の掲示コーナーを設置する。
・理解の進んでいる児童を更に伸ばすために、チャレンジピック問題の配付とチャレンジピックコーナーの充実を図る。

⑤ 職員研修の充実
    
ア 「個に応じた指導推進委員会」の提言に基づいた共通実践
イ 「深い学びに導く探究型授業」に関する職員研修の充実
ウ 各教員による自主的・主体的な学び(受講計画)の推進

(3)思いやりの気持ちをもち、共に高まろうとする子どもの育成(やさしく)

①よりよい学級・学校生活をつくるための特別活動の充実
         
ア 学級活動の充実に向けた指導や支援の工夫
・学級会の目的や意義について、年度初めのオリエンテーションや学級会終末での担任の話等により繰り返し指導する。
・理想的な話合い活動について、研究主任を中心に共通理解を図る。
・係活動の活性化に向けた学級担任の関わりについて共通理解を図る。
イ 学校行事等の充実に向けた指導や支援の工夫
・学校行事の目的や意義について、年度初めのオリエンテーションや学級会終末での担任の話等により繰り返し指導する。
・学校行事を通して身に付けさせたい資質・能力等について、教務主任を中心に共通理解を図る。

② 豊かな心を育む道徳教育の充実
         
ア 各教科等の指導における工夫
・単元構成等を踏まえ、意図的・計画的に道徳教育を意識した教科指導に努める。
・学校行事等を通した道徳教育について、個に応じた指導に努める。
イ 道徳科の指導の充実
・理想的な導入や話合い活動等について、研究主任及び道徳教育推進教師を中心に共通理解を図る。
・指導と評価が相互に往還するように、学級担任は日常的な観察と指導に努める。
ウ 家庭や地域との連携
・教育相談等から児童に関する情報を収集するとともに、学校報やホームページ等を通じて道徳教育に関わる情報を積極的に発信し、道徳教育の充実を図る。


(4)心と体を鍛え、目標に向かって粘り強く努力する子どもの育成(たくましく)

① 目標に向かって粘り強く努力させるための支援
         
ア 自己評価カードの工夫
・学級活動等で集団や自分で決めたことに対し、具体的なめあてをもって取り組み、粘り強く努力することができるように、また、実践の振り返りを次の実践に生かすことができるように、教師の言葉かけや自己評価カードへのコメント等を工夫する。
イ さわやかウィークの実施
・学級活動(2)の取組を基に、さわやかウィークを実施する。

② 公の場で堂々と表現できる力を育むための場や仕掛けの工夫
         
ア 授業を中心とした指導の徹底(授業は公の場、対話の約束事〈一往復半〉)
イ 児童会活動の充実
・学級活動(1)での指導を生かして充実を図る。
     ・各学年や委員会が企画・運営する集会等においては、事前に目的や意義について十分に指導し、伝えたい思いをしっかりと伝えるための指導を徹底する。

③ 命の尊さを認識し、自他の命を大切にする意識の醸成
         
ア 自他の命を大切にする意識の醸成
・外部講師を招くなどして、生命尊重に関する内容について考える場面を 設ける。
・保護者に協力を要請するなどして、生命誕生について考える場面を設ける。
イ 交通安全教室や避難訓練等による自己防衛力の育成

④ 体力の向上と心身の健康について関心を高める指導の工夫
         
ア 運動の楽しさや喜びを味わうことができる体育の授業づくり
イ パワーアップタイムの充実
・やわらか体操や持久走への取組をポイント制にしてパワーアップカードに記入させるなど、体力の向上やその過程の努力を可視化して意欲を高める。
ウ 運動会の実施方法や内容の工夫

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